季節の漬物

50歳おっさんが教える糠床の冬眠方法「冬眠メリット、デメリット」

糠床の冬眠方法

糠床は毎日のメンテナンスが大事です。簡単に説明すると毎日一回必ず天と地をひっくり返す作業が必要になってきます。旅行、病気、時期的に漬けたい野菜がないなど空で糠床をひっくり返していませんか?

実は、糠床って「休眠」できます。

なぜなら、糠床の菌は低温で休眠可能です。ただし、私の場合は常温で半年以上の休眠を繰り返しております。常温での管理が怖い人は冷蔵、冷凍庫での休眠をオススメします。

cm

こんにちは
cm100です

知らないことを探求するオッサンのブログへようこそ!

私は趣味で10年以上漬物を作り続けており、季節の美味しい漬物を紹介しています。また、楽器業界に30年以上身を置いており、その豊富な知識を記事にしていきたいと考えています。

マツコの知らない世界の大ファンでもありますので、気になった内容は積極的に取り上げています!

この記事では、災害時にでも使える常温管理をオススメしております。容器は大きくなりますが、常温で管理している糠床なら少し手間をかけるだけで半年以上の休眠ができます。

<ご利用ください>

糠床の冬眠について(常温管理)

我が家の糠床
我が家の糠床

画像は我が家の15年もの糠床です。

12月は白菜が美味しい季節です。毎日食べる糠漬けも美味しいですが12月は白菜漬け、キムチと浮気しがちで糠床の空回しが3月まで続きます。また「きゅうり」も2本200円台まで上がるため12月下旬から4月あたりまで糠床を冬眠させます。

糠床を冬眠させる理由
  1. 野菜が高くて毎日糠床を殻で回している
  2. 12月〜2月は、他の漬物の方が美味いから
  3. 忙しくてメンテする時間がない
  4. 面倒になり放置したい

理由は、こんな感じですかね。

我が家の糠床冬眠理由は②の「12月〜2月は他の漬物の方が美味しい」ですかね。

12月〜2月って白菜、大根が美味しい季節です。白菜は白菜漬け、キムチ、大根は沢庵と美味しい漬物があります。確かに白菜を糠漬けにしても良いのですが葉物を糠床に入れてしまうと、ごっそり糠を持っていかれて補充が必要になります。

大根の糠漬けも美味いですが、干し大根を購入し沢庵にしています。あれも糠で漬けますしね。

番外編
干し大根を糠床に入れ2日ほど漬けると美味いですよ。歯応えがある沢庵になります。ただし甘味のない沢庵っぽく仕上がります。

糠床の冬眠方法

米糠
米糠

<必要な物>

  1. 米糠1キロ
  2. 塩300~500g(精製塩でも伯方の塩でもOK)
  3. 除菌用アルコール(アルペット)

<以上3点>

②はスーパーで売ってますね。①の糠がない場合、ネットで購入する手段は最後です。ネットで糠は高いです。近くにお米を取り扱っている個人商店があれば聞いてみてください。スーパーだと1キロ200円くらいです。

③のアルペット(食品器具の消毒)は1本あると便利ですよ。特に漬物をつける時の樽の消毒には最適です。熱湯入れて乾燥したらアルペットで軽く拭くと最強でしょう。

冬眠手順(常温管理)
  1. 糠床の中に残っている野菜カスを全て取り除く
  2. 樽、蓋などキッチンペーパーに含ませたアルペットで消毒する
  3. いつものように糠床を掻き混ぜ表面を平らにする
  4. 糠床の上に新しい糠を平らになるように敷き詰める
  5. 新しい糠の上に塩500gを平らになるように敷く
  6. 消毒した蓋を閉める
  7. 樽をゴミ袋で覆い口を縛って涼しいところに置く

終了 お疲れ様でした。

*新らしい糠→糠床の縫い分とり
*塩→カビなど雑菌が入らないようにするため

  • 糠床内のカス除去。
  • 蓋の内、外、樽内の側面は必ず消毒するように。

それでは画像で見ていきましょう!!

アルペットで除菌
アルペットで除菌
樽のフチもアルペットで除菌
樽のフチもアルペットで除菌
米糠を敷き詰める
米糠を敷き詰める
塩を敷き詰める
塩を敷き詰める
ゴミ袋に入れ完成
ゴミ袋に入れ完成

我が家では12月下旬に糠床のメンテナンスをやり冬眠させます。この手順で15年ほど常温で管理しています。冬眠明けは「きゅうり」の価格が安くなる時期ですかね。我が家の糠床冬眠明けは5月あたりです。

番外編

糠床冬眠明け手順

冬眠明け手順
  1. 冬眠させる時に入れた「糠、塩」を取り除きます
  2. 塩は水分を吸って硬くなってるので全て捨てる
  3. 敷き詰めた新しい糠も塩がきついため捨てる
  4. 捨て漬け用野菜(大根がいい)を漬ける
  5. 1〜2週間ほど捨て漬けを繰り返す

以上

水分の多い野菜を用意

  1. 大根、キャベツなど捨て漬けとして投入します。
  2. 塩分が強いため数回に分け捨て漬けをします。
  3. 味を調整し本漬けします。
  4. 多分まだ塩分がきついので糠床が緩くなってきたら足し糠をします。
  5. あとは、いつも通り毎日手を入れてください。

以上が糠床の冬眠明け手順です。

難し事はないです。

冬眠明けの糠床は水分がない状態です。すぐ使用できないため何度か捨て漬けを行ってください。また冬眠時に敷き詰めた塩を取り除いても塩分は強いため糠床が緩くなってきたら足し糠をしてください。

冬眠明けの本漬けについて

伯方の塩
伯方の塩
  1. 冬眠時に敷き詰めた塩を除去しても塩が強い状態。
  2. 大根メインに捨て漬けを1週間ほど繰り返す
  3. 糠床の硬さが耳たぶ程度になれば本漬けをしてみる。
  4. まだ塩分が強いため本漬けの時間は短めにする。
  5. 味に問題ない場合は本漬けに移行し糠床を覚醒させる。
  6. 少し足し糠をし山椒、生姜など加えるといい

冬眠メリット、デメリット

メリット デメリット
メリット デメリット
メリット
  1. 糠床の空回しから解放される
  2. 長期間メンテできない時に助かる
  3. 旬の漬物を味あう
  4. 気楽に楽しもう
デメリット
  • 風味が変わってしまう
  • 最初の1ヶ月間、捨て漬けなど塩抜き調整が必要

どうですか?
メリット、デメリット
メリットについては入院、病気療養で長期的にメンテナンスができない場合も含まれます。私みたいに季節のおいしい漬物を楽しむような輩にも効果的ですね。

正直な話し糠床の空回しって別に面倒でもないのですが、数ヶ月ほど何も入れないで空回しをやったりしているのも考えものです。12月安く手に入る白菜、大根入れてしまえば良いだけですが、個人的に12月にしか食べれない旬の漬物を食べたいので糠床に入れたりはしないです。

糠床って毎日食卓に並ぶ一番簡単な漬物と思っております。朝きゅうりを入れて夜食す。糠床の最大の強みですね。塩なんて入れなくても漬物になりますし。

年中、糠床を利用する人は冬眠させる必要なし。

まとめ

糠床の冬眠メリット、デメリットを考えよう。

<メリット>

  1. 何らかの理由で糠床メンテナンスができなくなる人
  2. 旬の時期にしか食べれない漬物を堪能したい

<デメリット>

  1. 風味が変わる
  2. 冬眠明けは1ヶ月ほど糠床の調整が必要
  3. 最初の頃は本漬けも塩分が強いため時間を短くする

以上です。

参考文献
農林水産省 漬物 糠を使用することで、どういう効果があるか
ニチレイ 糠床を冷蔵庫で休ませる

ABOUT ME
cm100
こんにちはcm100です。 趣味として十数年やっている漬物作り、自分が気になったことへの探求。 そして本職は楽器修理、販売を30年ほどやっており、このブログでも楽器関係の豆知識や気になったことも書いていきます。
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