季節の漬物

50歳おっさんが作る糠床作り。「賞味期限、水抜き、糠漬けを食べるタイミング」

糠漬けの作り方

皆さんは漬物の中で、一番手軽な糠漬けをご存知ですか?

糠床を作ってしまえば、毎日かき混ぜるだけのチョロイ漬物が糠漬けです。

実は、近年、冷蔵庫で糠床を管理している家庭が多いと思います。

ですが糠床は常温管理の方が漬かりも早く理にかなっています。

なぜなら、災害時に電気、水道が止まっても、常温管理している糠床は問題ありません。災害時でも常温管理の糠床があれば、生野菜を美味しく食べれます。

cm

こんにちは
cm100です

知らないことを探求するオッサンのブログへようこそ!

私は趣味で10年以上漬物を作り続けており、季節の美味しい漬物を紹介しています。また、楽器業界に30年以上身を置いており、その豊富な知識を記事にしていきたいと考えています。

マツコの知らない世界の大ファンでもありますので、気になった内容は積極的に取り上げています!

この記事では簡単に漬けれて毎日食べれる「糠漬け」:の作り方をご紹介いたします。

この記事を読むと、スーパで購入する漬物と違いが分かるようになります。「無添加」の漬物と旬の味を堪能してみてください。

<ご利用ください>

糠床を作る

米糠
米糠

<糠床作りに必要な物>

  1. 米糠1kg
  2. 水1L
  3. 塩130g(糠の13%)
  4. 昆布1枚(縦10cm〜20cm程度)
  5. 鷹の爪3本
  6. 捨て漬け用野菜(大根、きゅうりが良い)
  7. 山椒の実(手に入る時に入れると風味が出る)

それでは糠床を作っていこう!!

米糠
米糠に塩を混ぜる

必要な容器

  1. 大きめのステンレスボール

<糠床作り工程>

  1. 米糠1kgに塩130gを良く混ぜます。
  2. きちんと混ざったら、少しづつ水分を加えていきます。
  3. 注意点は、少しずつです。一気に入れると硬さが調整できません。
  4. 糠にきちんと水分が行き渡るように混ぜましょう。
  5. 硬さは手で糠を「ギュッ」と握った時に「ムニュ」って出るくらい
  6. 用意した容器に完成した糠床を入れます。
  7. 一緒に昆布、赤唐辛子を入れて糠をかぶせます。
  8. 捨て漬け用の野菜お入れます。(キャベツなど)
  9. 糠1kgの容器の紹介は コチラ
  10. 容器の中に平らになるよう糠を入れていきます。
  11. 糠は「平ら」になるよう手の平で押さえて整えます
  12. 完成

カビの原因になるので容器の側面は綺麗に拭いてね!!

糠漬け用容器。
なるべく広くて縦長で大き方が良いです。

糠を下から上に上げながら混ぜますので、浅いと糠がこぼれてしまいます。お洒落な容器もありますがバケツ型の方が管理しやすいと思います。また水分が多い時は足し糠もしますので、小さい容器より大き容器の方が良いでしょうね。

2日後 捨て漬けの野菜交換

捨て漬け野菜交換
捨て漬け野菜交換
  1. 2日後 捨て漬け野菜交換(昆布は入れとく)
  2. 野菜を取り出し糠床を下から上にひっくり返す
  3. かき混ぜる✖︎「ひっくり返す◉」がポイント
  4. ひっくり返したら同じように捨て漬けの野菜を入れ表面を平らにする。
  5. この作業を2週間ほど繰り返し酸味が出てきたら完成
  6. 野菜を取り出すときは糠が溢れるのでシンクの上でやること

捨て漬けの野菜は塩分を吸っているので、無理に食べることもないですが炒めても美味しいのでチャレンジしてください。

いよいよ本漬け

糠漬け本漬け
糠漬け本漬け
  1. 野菜に塩を振り
  2. 糠床に野菜を埋める
  3. 表面を手の平で平らにする
  4. 容器の内側を綺麗にして蓋をする
  5. 冷蔵庫で発酵させる方は冷蔵庫へ

糠床から野菜を取り出す時に、野菜についている糠は、糠床の上で落とさないようにしよう。このあとの記事でも書いていますが、すぐ食べない場合は糠がついた状態でジップロックに入れ冷蔵庫で保存します。

簡単でしょ?
糠床作るのも簡単ですし、漬ける作業も簡単です。

野菜を漬ける時間(大体の目安)
  • きゅうり「夏場6時間ほど 冷蔵庫1日ほど」
  • 大根「常温1日」「冷蔵庫2日ほど」
  • にんじん「常温1日」「冷蔵庫2日ほど」
  • ミョウガ「常温2日」「冷蔵庫3日ほど」
  • オクラ「塩で転がしアクを抜く」「常温半日」「冷蔵庫1日」
  • カブ「常温1日」「冷蔵庫2日」

糠床から取り出した後は、すぐ食べないと風味が落ちます。

糠床から出した糠漬けは、時間が経つにつれ糠漬け特有の風味がなくなります。糠漬けの賞味期限としては、冷蔵庫でしたら24時間ほどなのですが、徐々に味は落ちていきます。

  1. 糠漬けは乳酸菌の力で旨味を増す
  2. 塩は糠床の中にあるだけなので漬けた野菜は早めに食す
  3. 食べ切る量を考えた野菜を入れることが重要
  4. 賞味期限は24時間いない

すぐ食べれない場合、糠漬けの保存方法

糠漬け
野菜についた糠はそのままにして冷蔵保管

賞味期限と違う話になりますが、糠漬けの取り出すタイミングは難しいと思います。日中、自宅にいる時間が多い方は頃合いを見て取り出せ良い塩梅で食すことができます。

しかし働いていると、そう上手くいきませんよね。

夜漬けて翌日の夕食に食べる場合は、漬かりすぎることがあります。特に夏場は気をつけてください。例えば「きゅうり」の糠床の常温管理だと1日半は漬かりすぎです。

常温管理の場合、糠床から野菜を取り出し野菜についた糠は洗わず、ジップロックやタッパに入れて冷蔵庫で管理する。冷蔵庫内は温度が一定のため発酵が進まない

糠漬けは漬かり過ぎると野菜が「フニャ」っとしまうので食感も悪くなります。また塩分も強く感じますので、塩抜きが必要になります。漬けた野菜のタイミングが合わず漬かりすぎるかなって感じた場合、早めに取り出し糠は洗わず温度が一定の冷蔵庫で保存してください。

糠漬けの水抜きについて

糠床の水抜き
糠床の水抜き

糠床は野菜を漬けると水が溜まり床が柔らかくなってきます。糠床の水は野菜のエキスで旨味成分です。抜き過ぎは風味に影響します。でも抜かなすぎは「ベチョベチョ」になりますので様子を見ながら抜きましょう。

おすすめの硬さは耳たぶです

それでは、どうやって水抜くのか?

糠漬け「水抜き容器自作 100均編」

我が家の糠床を入れている容器は深いので使う水抜きも縦長のコップです。

糠床水抜きプラ
糠床水抜きプラ

100均で数個セットで売っていそうなプラスティックのコップです。

これに穴を開けて糠床の中に入れます。

穴あけ位置
穴あけ位置

画像のように黒い線から上に穴を開けます。穴から下は糠床の水が溜まります。実際、糠床の硬さが耳たぶほどでしたら、入っても底に少し溜まる程度です。ビチョビチョに柔らかい糠床であれば水抜きより足し糠をやった方が良いでしょう。

穴の開け方
穴の開け方

マスキングテープの上を開けていきます。
開ける道具ですが溶かして開けるのであれば鉄串、アイスピック、ドライバーなど。電動ドリルであげるのであれば、割れないように開けてください。

ポイント

個人的には鉄串などを家庭用ガスコンロで熱してプラスティックを溶かして開ける方が割れなくていいですね。

溶かして穴開けたところ
溶かして穴開けたところ

熱したら「ブスッと」さしてください。簡単に穴が開きます。開ける穴の大きさですが小さくもなく大きくもなくって感じでしょうか。あまり神経質にならず適当に「ブスッと」開けて下さい。

注意点は開けた穴から糠が入ってくるような「ゆるゆる」糠床でしたら足し糠した方が早いです。

穴あけ終了
穴あけ終了

こんな感じですね。
もう少し開けても良いかなって思いますが、当分はこれで水抜きしていきます。

ここからが重要なポイントです。
まず、穴を溶かして開けると熱したプラが穴の内と外に盛り上がったように付着します。これを、そのままにしてしまうとポロポロと取れて糠床に入ってしまいます。

この盛り上がった部分は爪でゴリゴリすれば簡単に取れます。ただ爪の中に入り込む感じがして痛いのでスプーンとかで擦りましょう。

プラカス
プラカス

画像のように盛り上がったプラが簡単に取れますので必ず除去しましょう。

  1. 面倒くさい人は市販品を購入しよう。500円〜1300円くらい
  2. 糠の固さは耳たぶくらいがベスト
  3. プラスティック製コップを加工する時は気をつけるように
  4. プラスティック製コップのバリは必ず除去しよう
  5. ゆるゆるな糠床は足し糠の方が早い

まとめ

  1. 賞味期限はないが、美味しくいただくなら糠から出してすぐ食べること
  2. 時間が合わず漬かりすぎそうな時は糠がついたままジップロックに入れ冷蔵庫で保管しよう
  3. 糠漬けは食べる直前に糠を洗うと風味がいい
  4. その後は風味が落ちてくるから漬ける量も計算しよう
  5. 水抜きコップは市販品でも自作でもOK
  6. 自作の場合は必ずプラスティックのバリを除去しよう

参考文献
東京工業大学  漬物発酵菌叢と乳酸菌

渡邉 一哉、垣内 彩実 著 
特別演習報告:糠床中の乳酸菌の活性化に関する

以上です。

ABOUT ME
cm100
こんにちはcm100です。 趣味として十数年やっている漬物作り、自分が気になったことへの探求。 そして本職は楽器修理、販売を30年ほどやっており、このブログでも楽器関係の豆知識や気になったことも書いていきます。
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